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ロッテ、精神的支柱・荻野貴司の退団と投手陣の大刷新の影響は? 2026年戦力分析:ドラフト戦略と退団選手から見えた「緊急補強ポイント」【千葉ロッテマリーンズ編】

2025/12/16

 2025年シーズンが終わり、プロ野球界は来季に向けた戦力再編の時期に入った。千葉ロッテマリーンズは、ドラフト会議で高校生No.1投手の呼び声高い石垣元気を1位指名するなど、将来の投手王国建設へ向けた布石を打った。しかし、一方で長年チームを牽引したベテラン勢や実績ある投手たちの保留者名簿からの除外が判明し、チームの陣容はかつてない規模で変化しようとしている。

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 本記事では、新しく加入したドラフト新戦力と、チームを去る退団・引退選手(推測含む)の一覧を列挙した。ロッテがドラフトで強化を図ったポジションと、「緊急で補強が必要な穴」を考察し、来季のチーム編成の課題を探る。

〈ドラフト新戦力〉

1位 石垣 元気 投手 高崎健康福祉大学高崎高
2位 毛利 海大 投手 明治大学
3位 奥村 頼人 投手 横浜高
4位 櫻井 ユウヤ 内野手 昌平高
5位 冨士 隼斗 投手 日本通運
6位 岡村 了樹 捕手 富島高
7位 田中 大聖 投手 Honda鈴鹿

ポジション内訳 投手:5人、捕手:1人、内野手:1人、外野手:0人

 ドラフト1位で最速150キロ超の高校生右腕・石垣を獲得。全体でも7名中5名が投手という指名を行い、退団者が相次ぐ投手陣の再構築と、将来的な層の厚みを重視した選出とみられる。

〈退団・自由契約など、契約保留名簿外の主な選手〉

澤村 拓一 投手
石川 歩 投手
美馬 学 投手
二木 康太 投手
西村 天裕 投手
岩下 大輝 投手
国吉 佑樹 投手
B.サモンズ 投手
T.ゲレーロ 投手
A.ボス 投手
柿沼 友哉 捕手
大下 誠一郎 内野手
金田 優太 内野手
荻野 貴司 外野手
S.アセベド 外野手

ポジション内訳 投手:10人、捕手:1人、内野手:2人、外野手:2人

今後の緊急補強ポイント

 退団選手と新規加入選手をポジション別に集計すると、投手は5人減、捕手は増減なし、内野手は1人減、外野手は2人減となっている。

 特筆すべきは投手陣の「血の入れ替え」だ。澤村、石川歩、美馬といった一時代を築いた実績組を含む10名が名簿から外れた。ドラフトで即戦力候補を含む5投手を獲得したが、経験値と枚数の両面でマイナスは否めない。また、長年のリードオフマンであり精神的支柱でもあった荻野貴司の退団は、戦力以上のインパクトをチームに与える可能性がある。

 急速に進む世代交代の中で、既存の若手がチャンスを掴めるか、あるいは外国人の追加補強があるのか。球団の「次なる一手」に注目したい。

※2025年12月14日現在の情報を元に執筆している。
(SDAA編集部)

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