楽天は守護神と功労者の退団をどう埋める？ 2026年戦力分析：ドラフト戦略と退団選手から見えた「緊急補強ポイント」【東北楽天ゴールデンイーグルス編】

　2025年シーズンが終わり、プロ野球界は来季に向けた戦力再編の時期に入った。東北楽天ゴールデンイーグルスは、ドラフト会議で即戦力候補の大学生投手を1位・2位で連続指名するなど、投手陣の再建へ向けた布石を打った。しかし、一方で長年チームを支えた絶対的守護神や、実績あるベテラン野手の保留者名簿からの除外が判明し、チームの陣容はかつてない規模で変化しようとしている。

　本記事では、新しく加入したドラフト新戦力と、チームを去る退団・引退選手（推測含む）の一覧を列挙した。楽天がドラフトで強化を図ったポジションと、「緊急で補強が必要な穴」を考察し、来季のチーム編成の課題を探る。

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〈ドラフト新戦力〉

1位 藤原　聡大 投手 花園大学
2位 伊藤　樹 投手 早稲田大学
3位 繁永　晟 内野手 中央大学
4位 大栄　利哉 捕手 学校法人石川高
5位 伊藤　大晟 投手 れいめい高
6位 九谷　瑠 投手 王子
7位 阪上　翔也 外野手 近畿大学

ポジション内訳 投手：4人、捕手：1人、内野手：1人、外野手：1人

ドラフト1位、2位で大学生投手を獲得。退団投手が二桁にのぼる緊急事態を受け、即戦力スターターおよびリリーフの確保を最優先した選出とみられる。

〈退団・自由契約など、契約保留名簿外の主な選手〉

則本　昂大　投手
Ｓ．ハワード　投手
小孫　竜二　投手
徳山　一翔　投手
弓削　隼人　投手
松井　友飛　投手
宮森　智志　投手
松田　啄磨　投手
Ｍ．ヤフーレ　投手
阿部　寿樹　内野手
Ｍ．フランコ　内野手
山﨑　剛　内野手
山田　遥楓　内野手
島内　宏明　外野手
岡島　豪郎　外野手
前田　銀治　外野手

ポジション内訳 投手：9人、内野手：4人、外野手：3人

今後の緊急補強ポイント

　現状の課題と補強ポイント 　退団選手と新規加入選手をポジション別に集計すると、投手は5人減、内野手は3人減、外野手は2人減となっている。

　特に衝撃が大きいのは投手陣で、メジャー挑戦の意向の守護神・則本昂大を含む10名が名簿から外れた。ドラフトで大学生投手を補強したものの、枚数的には大きくマイナスであり、ブルペンの崩壊が懸念される。

　また野手でも島内宏明、岡島豪郎、阿部寿樹といったベテランの主力級が一斉に去り、精神的支柱と得点源を同時に失った形だ。「世代交代」と言うにはあまりに急激な血の入れ替えであり、外国人選手の補強やトレードを含め、フロントの手腕が問われるオフシーズンとなりそうだ。

※2025年12月14日現在の情報を元に執筆している。
（SDAA編集部）