トップは大躍進のあの選手!ATPツアー賞金額ランキング【コラム】
2024/12/13
大きな歴史の変換点となったといえる2024シーズンのATPツアーは、若手の大躍進、ベテランの意地など多くのドラマがあった。今年のシングルスでの賞金額をランキング化し、激動のシーズンを振り返っていきたい。
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まずは、4位-10位まで。
【4位―10位】
4位:テイラー フリッツ
アメリカ/1997年10月28日/51勝21敗/6,915,586ドル
5位:ダニル メドベージェフ
/1996年2月11日/43勝19敗/5,573,010ドル
6位:キャスパー ルード
ノルウェー/1998年12月22日/51勝23敗/5,010,351ドル
7位:ノバク ジョコビッチ
セルビア/1987年5月22日/36勝9敗/4,421,915ドル
8位:アンドリー ルブリョフ
/1997年10月20日/41勝25敗/4,067,753ドル
9位:アレックス デミノール
オーストラリア/1999年2月17日/47勝19敗/4,041,718ドル
10位:ステファノス チチパス
ギリシャ/1998年8月12日/44勝21敗/3,392,603ドル
続いて、上位3人を3位からお届け。
3位:アレキサンダー ズベレフ
ドイツ/1997年4月20日/68勝20敗/8,839,406ドル/全仏OP準優勝
27歳のズベレフはキャリア賞金額ではジョコビッチに次ぐ4,750万ドル以上を稼ぐ中堅。全豪オープンではアルカラスを破り準決勝に進出。全仏オープンでは決勝でまたもやアルカラス相手に、ファイナルセットに持ち込んだが惜しくも敗戦した。ウィンブルドンは4回戦、全米オープンは準々決勝で、共にフリッツに敗れた。ATPマスターズ1000では、BNLイタリア国際とパリ・マスターズで2勝を挙げる活躍を見せた。これまで2度優勝しているATPファイナルズでは、今シーズンもラウンドロビンで1セットも失うことなく3連勝、準決勝に進んだ。要所要所で稼ぎ、賞金ランクもポイントランクも上位に来ている、後はいまだ未勝利の「グランドスラム優勝」が次のステージに進むための至上命題となるだろう。
2位:カルロス アルカラス
スペイン/2003年5月5日/48勝13敗/9,850,338ドル/全仏・ウィンブルドン
ポイントランキングでは3位に終わったが、賞金ランキングでは2位に。その大きな要因はもちろん、グランドスラム2勝の実績にある。5月の全仏オープンでは、準決勝のシナー戦、決勝のズベレフ戦ともにフルセットまでもつれる激闘を制して初優勝。さらに連覇を飾った7月のウィンブルドンでは全米と並んで高額の270万ポンドを獲得。全豪オープンでも準々決勝まで行ったが、全米オープンの2回戦で格下のボティク バン デ ザンダスフルプ相手にストレート負けしたのは痛かった。ATPマスターズ1000ではBNPパリバ・オープンで勝利したが、より高いレベルで安定感を示せれば、さらなる高みに行けるだろう。まだ21歳、さらなる飛躍に期待したい。
1位:ヤニク シナー
イタリア/2001年8月16日/67勝6敗/16,914,035ドル/全豪・全米OP
今シーズン初の年間ランキング1位を達成し大躍進を遂げたシナーだが、賞金額でもトップとなった。今年は優勝賞金額315万豪ドルの全豪オープン、さらに360万ドルの全米オープンと2つのタイトルを獲得。さらに、全仏オープンは準決勝、ウィンブルドンでも準々決勝まで進んでいる点は出色。他選手はどこかで早期敗退の「ポカ」があるが、この安定感が獲得賞金の高さにもつながっていると考えられる。グランドスラム以外でもマイアミ・オープン、上海マスターズなど最多勝となる8勝を上げた。ATPファイナルズでは決勝までの全5戦で1セットも与えることなく完全優勝、同大会での優勝賞金額は480万1500ドル(約7億2,000万円)で、これがとどめの一撃となった。
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ATPツアーはグランドスラムを中心に年々賞金総額が上がってきている。1つの勝利だけでなくコンスタントに成績を収めることが賞金額ランキングにも影響してくるだろう。来シーズンも注目したい。
(※)2024年12月11日時点
(SDAA編集部)