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渋野日向子 二日目に急降下 → 忍耐の週末 ISPSハンダ・スコットランド女子オープン【プレイバック2025】

2025/12/29

2025年7月24日から27日にかけて開催された「ISPSハンダ・スコットランド女子オープン」において、渋野日向子が残した通算1オーバー、50位タイという足跡。それは、再生への希望と、拭いきれぬ課題が交錯する四日間であった。

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二日目の暗転

大会初日、渋野日向子は6バーディを奪う「69」をマークし、17位タイという滑り出しを見せた。首位と3打差という位置は、かつての「全英女王」が再び躍動する予感を抱かせるに十分なものであった。

しかし、その輝きは長くは続かない。二日目にはスコアを崩し「76」。初日の貯金を吐き出し、カットライン上となる59位タイまで急降下した。良い感覚を掴みながらも、一球ごとに狂いが生じてしまう危うさ。それは、現在の渋野日向子が抱える技術的な「迷い」を象徴するかのようであった。

忍耐の週末

決勝ラウンドの二日間、渋野日向子はともに「72」のパープレーで踏みとどまった。最終順位は50位タイ。第1ラウンドの勢いからすれば物足りなさは否めないが、崩れかけた流れを繋ぎ止めた点においては、最低限の矜持を見せたと言える。

結果をどう捉えるべきか

この50位タイという結果をどう捉えるべきか。

賞金ランクやポイントランクで苦戦が続く2025年シーズンにおいて、予選を通過し四日間を戦い抜いたことは、次週の「AIG全英女子オープン」に向けた一筋の光明ではある。しかし、上位争いから早々に脱落した事実は、トッププレーヤーとしての安定感を欠いている現状を浮き彫りにした。

二日目から立ち直り、アンダーパーこそ出せなかったものの、踏みとどまった精神的なタフネスが渋野日向子にはある。一方で、初日の好機を活かしきれない勝負弱さが、依然としてのしかかっている。

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