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渋野日向子 上位進出を阻む要因とは シェブロン選手権【プレイバック2025】

2025/12/17

2025年4月24日から27日にかけて開催された「シェブロン選手権」。今季メジャー初戦という大舞台で、渋野日向子が残した戦績は、トータル292で首位と11打差の44位タイと、決して満足のいくものではなかった。

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安定と課題が交錯したラウンド

初日は出遅れ「73」。スロースターターの傾向が見て取れた。しかし、2日目に「71」とスコアをまとめ、順位を40位タイに上げた。これは、メジャーの重圧の中で、しっかりと予選通過ラインをクリアし駒を進めた精神的なタフネスとして評価すべき点だ。

一方で、3日目は「72」で31位タイまで浮上するも、迎えた最終日に失速した。「76」とスコアを崩し、最終的に44位タイで大会を終えた。この最終日の崩れは、トッププロとしての継続的なパフォーマンス、特にメジャーの最終盤でスコアを伸ばしきれない勝負どころの課題を浮き彫りにしたと言える。

フェアウェイキープ 13/14

3日目にはフェアウェイキープ率92.8%(13/14)、飛距離262ヤードを記録。ドライバーの正確性という点で、高いレベルに達しつつあることを証明した。これは「攻撃的なゴルフ」の土台が着実に構築されつつあることを示唆する。メジャーの舞台で、その精度を維持できたことは、技術的な裏付けとなった。

最終スコアが伸び悩んだ背景

しかし、最終スコアが伸び悩んだ背景として、技術的欠点が顔を出した。高いフェアウェイキープ率と飛距離を備えながら、パー5で確実にバーディを奪えないことは、グリーン周りのショートゲーム、特にパッティングの精度に課題が残ることを意味する。優位なティーショットを活かしきれない「取りこぼし」が、メジャーでの上位進出を阻む要因となった。

44位タイという成績の「意味」

シェブロン選手権での44位タイという順位は、「メジャーで通用する技術の片鱗」と「トップ争いに食い込むための最後のピースの欠落」を同時に映し出すものとなった。「流れを変える」ための一打の精度、それがメジャーの重圧の中でも求められる。

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