【MLB戦力分析】ブルージェイズ、真のエースは防御率3点台の男!「OPS.959」最強打者と強力打線を特定:投打貢献度ランキング【2025シーズン振り返り・ブルージェイズ編】
2025/12/13
本記事では、トロント・ブルージェイズの投手および野手成績データに基づき、それぞれの貢献度を評価し、貢献度ランキングを選出した。指標として、投手の安定性(防御率、WHIP)、耐久性(投球回)、影響力(奪三振率、K/BB)、そして野手の総合的な攻撃力(OPS)、勝負強さ(得点圏打率)、出場機会などを取り上げ、総合的に評価した。
投手貢献度ランキング
投手陣の貢献度は、ローテーションの柱としての役割遂行と、ブルペンでの試合の決定的な瞬間における影響力を評価した。
| 順位 | 選手名 | 役割 | 主な貢献指標 |
| 1位 | ケビン・ガウスマン | 先発 | 投球回(1位)、奪三振数(1位)、K/BB:3.78 |
| 2位 | ホセ・ベリオス | 先発 | QS14回(2位)投球回(3位) |
| 3位 | ブレンドン・リトル | 救援 | 登板数(1位)、ホールド数(1位) |
【詳細分析】
1位 ケビン・ガウスマンは、防御率3.59、投球回193回、奪三振189個と、全ての主要指標でチームトップクラスの数値を記録した。特にK/BB(奪三振/与四球)3.78、WHIP1.06と、制球力と安定性において優秀であり、チームの「エース」と呼ぶにふさわしい貢献であった。
2位 ホセ・ベリオスは、9勝を挙げ、166回と多くのイニングを消化した。防御率4.17はガウスマンに劣るが、ローテーションを支え続けたイニング消化力と勝利数での貢献度は極めて大きい。
3位 ブレンドン・リトルは、79登板、30ホールドと、ブルペンで圧倒的な出場機会と結果を残した。奪三振率11.99と奪三振能力も高く、終盤を任せられる不可欠な存在であった。
野手貢献度ランキング(ポジション別)
野手については、OPS、得点圏打率、出場機会、そして走攻守の総合力を評価した。
1. 内野手貢献度ランキング
内野手は、チーム打線の心臓部であり、最高級の攻撃力を示した選手が上位を占めた。
| 順位 | 選手名 | OPS | 得点圏打率 | 試合数 | 主な貢献 |
| 1位 | ウラジーミル・ゲレロJr. | .848 | .307 | 156 | 84打点(2位タイ)、81四球(1位) |
| 2位 | ボー・ビシェット | .840 | .381 | 139 | 94打点(1位) |
| 3位 | アーニー・クレメント | .711 | .277 | 157 | 最多の試合数(1位) |
【詳細分析】
1位 ウラジーミル・ゲレロJr.は、OPS.848、出塁率.381と、出塁と長打の双方でチーム最高レベルの貢献を果たした。156試合に出場し、23本塁打、84打点、そして四球81と、打線の核として攻撃を主導した。
2位 ボー・ビシェットは、OPS.840とゲレロJr.に匹敵する攻撃力を示し、得点圏打率.381は内野手の中で抜きんでた勝負強さである。44二塁打もチーム最多であり、チャンスメイクと決定力の両面で貢献した。
3位 アーニー・クレメントは、157試合と内野手最多の試合に出場し、打率.277と安定した成績を残した。派手さはないが、高い出場機会を通じて、二塁打35本で得点圏に進む貢献度が高かった。
2. 捕手貢献度ランキング
捕手は、最も出場機会を得た選手と、打席あたりの生産性が高かった選手を評価した。
| 順位 | 選手名 | OPS | 得点圏打率 | 試合数 | 主な貢献 |
| 1位 | アレハンドロ・カーク | .769 | .315 | 130 | 捕手最多の出場機会、15本塁打 |
| 2位 | タイラー・ハイネマン | .777 | .324 | 64 | 高効率打者 |
【詳細分析】
1位 アレハンドロ・カークは、130試合に出場し、15本塁打、打点76と、捕手として高い攻撃力を発揮した。その圧倒的な出場機会(1位)と四球48はチームにとっての安定供給源であり、レギュラーとしての貢献度を最上位とした。
2位 タイラー・ハイネマンは、出場機会は少ないものの、OPS.777、得点圏打率.324と、極めて高い打席生産性を示した。OPSはカークを上回るが、出場機会の差を考慮し2位とした。
3. 外野手貢献度ランキング
外野手は、圧倒的な攻撃力を誇る選手が貢献度の上位を占めた。
| 順位 | 選手名 | OPS | 長打率 | 試合数 | 主な貢献 |
| 1位 | ジョージ・スプリンガー | .959 | .560 | 140 | OPS(1位)、長打率(1位) |
| 2位 | ドールトン・バーショ | .833 | .548 | 71 | 短期ながら高いOPSと驚異的な長打率 |
| 3位 | デービス・シュナイダー | .797 | .436 | 82 | 高い出塁率を誇る若手の有望株 |
【詳細分析】
1位 ジョージ・スプリンガーは、OPS.959、長打率.560と、野手部門で群を抜く最強の攻撃力を示した。32本塁打、打点84、そして得点106と、打線の主軸として得点創出に絶大な貢献を果たした。
2位 ドールトン・バーショは、71試合と出場機会が限定的だったが、OPS.833、長打率.548と、打席に立った際のパワーはスプリンガーに匹敵する。20本塁打を放った爆発力は、チームの重要な得点源となった。
3位 デービス・シュナイダーは、OPS.797、出塁率.361と、高い出塁能力と長打力で貢献した。若手ながら高い生産性を示し、打線に深みを与えた。
まとめ:最強外野手と安定した投手の貢献
トロント・ブルージェイズは、ジョージ・スプリンガーという最強打者に牽引された外野陣の爆発的な攻撃力と、先発二本柱の安定した貢献によって支えられていた。
投手陣では、ケビン・ガウスマンがイニング消化と質の高い投球(K/BB、WHIP)でエースの役割を果たした。ブルペンは、ブレンドン・リトルの圧倒的な登板数とホールド数が象徴するように、多くの試合で終盤のリードを守りきった。
野手陣では、スプリンガーのOPS.959が突出する一方で、ウラジーミル・ゲレロJr.とボー・ビシェットがOPS.840台で安定した成績を残し、打線の強固な核を形成した。特にビシェットの得点圏打率.381は、チームのここ一番での決定力を高める要因であったと言える。
※2025年12月12日現在の情報を元に執筆している。
(SDAA編集部)