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村上宗隆、チーム再建の救世主に?ホワイトソックスの現状と未来【MLBコラム】

2025/12/24

 ヤクルトのスラッガー、村上宗隆がシカゴ・ホワイトソックスへの移籍を果たした。新天地となるホワイトソックスが現在どのような立ち位置にあり、村上に何を求めているのかを、最新のチームデータから読み解く。

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苦境に立たされた中地区最下位からの脱出

 まず、チームの全体成績を見ると、ホワイトソックスは非常に厳しい局面に立たされている。2025年シーズンのアメリカン・リーグ中地区において、162試合で60勝102敗、勝率.370という数字は地区最下位の結果である。首位ガーディアンズとは28ゲームという大差をつけられており、チームの再建が急務となっていることは明白だ。特に得失点差に注目すると、総得点647に対して総失点742と、攻守の両面で課題を抱えている。

安定感を欠く投手陣と再建への糸口

 投手陣に目を向けると、チーム防御率は4.27と、地区首位のガーディアンズ(3.70)らと比較して安定感を欠いている。先発陣ではシェーン・スミスが146.1イニングを投げて防御率3.81、デービス・マーティンが142.2イニングで防御率4.10と粘りを見せているものの、勝ち星を大きく先行させるまでには至っていない。救援陣でもジョーダン・リージャーが68登板で防御率3.92、7セーブを挙げるなどの奮闘は見られるが、全体として相手打線を圧倒する力強さには乏しいのが現状である。

「絶対的主砲」の不在と村上に託された役割

 そして、村上が最もその力を期待される打撃陣の成績は深刻である。チーム打率.232は地区内でも低水準であり、得点力の不足が敗戦に直結している。個々の選手を見ると、レニン・ソーサが22本塁打を記録し、若手のコルソン・モンゴメリーも限られた出場機会で21本塁打を放つなど、長打の片鱗は見せている。しかし、中軸を担うべきアンドルー・ベニンテンディの打率が.240、期待のルイス・ロベルトも打率.223と低迷しており、打線の軸となる「絶対的な主砲」が不在であることは否めない。

 このようなチーム状況において、日本で三冠王を獲得した村上にかかる期待は極めて大きい。チーム本塁打数165本は決して極端に少ない数字ではないが、勝負どころで一本が出る長距離砲の存在は、今のホワイトソックスにとって喉から手が出るほど欲しい戦力である。三塁手としてレギュラー争いに加わり、ソーサやモンゴメリーらと共に若き大砲として打線の中心に座ることができれば、最下位からの脱出、そして中地区の勢力図を塗り替える原動力となるだろう。

 ホワイトソックスという伝統ある球団が再び勝機を見出すために、村上のバットがシカゴの空に快音を響かせる日が待ち望まれる。

※2025年12月24日現在の情報を元に執筆している

(SDAA編集部)

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